の続編です。

夢にまでみた 2001年宇宙の旅 は叶わず、あの世への旅をしそうになって二カ月後、親友と小田原で別れた私は、各駅停車へと乗り込みました。世の中は、すっかり小泉政権一色に染まり、構造改革だなんだと大騒ぎの頃でした。旅の手段は「青春18きっぷ」です。


青春18きっぷ
青春18きっぷ」とは日本全国のJR線の普通・快速列車の普通車自由席及びBRT(バス高速輸送システム)、ならびにJR西日本宮島フェリーに自由に乗り降りできるきっぷです。年齢にかかわらず、誰でも利用できる切符で、一人での5日間の旅行や5人グループでの日帰り旅行などの「鉄道ぶらり旅」に使えますよ。発売期間と利用できる期間が決まっていて、下記の通りとなります。お値段は、2018年5月現在は11,850円(大人も子どもも同額)の様ですね。東京~鹿児島をこの値段で往復することも可能です。暇を持て余した学生さん等には特にお勧めしたい切符です。
【発売期間・利用期間】
(春季用)発売期間:2018年2月20日(火)~2018年3月31日(土)
利用期間:2018年3月1日(木)~2018年4月10日(火)
(夏季用)発売期間:2018年7月1日(日)~2018年8月31日(金)
利用期間:2018年7月20日(金)~2018年9月10日(月)
(冬季用)発売期間:2018年12月1日(土)~2018年12月31日(月)
利用期間:2018年12月10日(月)~2019年1月10日(木)

出発

2001年7月末日、そんな切符を小田原駅のみどりの窓口で買った後、前の記事の通り、岩ちゃんに丁重に見送られ、各駅停車に乗り込んだのですが、始発でもないのに、青春18きっぷの5枚綴りの一枚目を早速使用します。だって、もう東京に戻ってこないのでちょっとしたバブル状態です。乗り込んだ後で、時刻表とお昼ご飯(当時はバリバリの糖質中心食)を用意していないことに気付きましたが、まぁ取り合えず、富士山の景色などを楽しもうという事で、次の乗り換えポイントまで我慢することにして帰郷の旅の幕が開きました。

電話

静岡を過ぎた頃、携帯電話に電話がかかってきました。昨晩、岩ちゃんの後輩が散々いたずらでんわをかけて遊んだ はっちゃん からです。「(は)今どこですか~?」「(私)静岡で乗り換えて、浜松に向かっている所だよ」「(は)だったら新幹線でぶち抜きますんで、大阪でご飯しようよ!」「(私)いいけど、多分そっちが大阪着いてから2時間以上は待つよ~」「(は)了解です~じゃ大阪行ってますんで、着いたら電話下さい」というやり取りで、急遽、大阪で晩御飯となりました。

大阪の夜


はっちゃんは何故かスーツ姿でした。「(私)なんでスーツ?」「(は)仕事だったんで」「(私)わざわざ見送りに来た訳じゃないでしょ?」「(は)それもないことなないのだけど、キッカケが無いと西日本って来ないんで、この機会になんとなく(笑」「(私)なるほどね、そういうことなら楽しみますか^^b」というやり取り
の後、梅田の街を徘徊していたのでした。
宿もとらずに午前二時頃まで飲んで、私は始発の各駅停車に乗るので、ファミレスで仮眠をとりつつ、コーヒーを飲みつつ時間を潰しました・・・なんとも素敵な味のある大阪の夜でしたね。

同行者

始発の時間になり、はっちゃんを揺り起こして、「(私)俺行くからね」と言うと、「(は)俺も行きたい!」と言い出したので、「(私)でも、明日中に東京に各駅停車で戻るなら岡山辺りが限界だよ!」と言うと、「(は)帰りは福岡から飛行機!一人で各駅なんて御免だ!」と言うので、急遽、よれよれスーツの二日酔いの同行者が出来上がりました。とは言え、この夏休みの時期の青春18きっぷ利用者はとても多く、大阪からの乗車では始発ではなく、「ちゃんとした座席には座れない」我らは、車両連結部分の転落防止プレートの上を定位置にして乗り換えを繰り返し、小山での思い出、仕事の話、これからの話、恋愛の話、等々、ひたすらおしゃべりをしてましたねぇ・・いやぁ有難かった。一人だと耐えられなかったように思います。

博多の夜

博多に着いたのは夜でした。「(私)さすがに今日は酒は止めよう!」と提案すると「(は)なに甘えてんすか!福岡と言ったら屋台でしょ!」と言うので、「(私)ホントに仕方がねぇなぁ、でも、少しはマシな所に寝ないと俺の体がヤバいよ」という事で、ビジネスホテルにチェックインしてから飲みに出ました・・・結局、朝の三時まで・・・・やっぱ俺もアホですなぁ。屋台のおやじさんに「ばけもんみたいな体力だな」と笑われながら、「(私)いや解離性大動脈瘤という奴で死にかけてるんですよ」と言うと、「早く帰って寝ろっ!」と夜中の三時に諭されてやっと帰る愚か者なのでした。

福岡空港

私は、昼頃に出発すれば西鹿児島駅(現在の鹿児島中央駅)に到着する計算だったので、ビジネスホテルで9時まで睡眠をとって、シャワーを浴びて、はっちゃんを起こして、人生初の福岡空港へと行きました。なかなか立派な空港です。11時過ぎの飛行機が取れたので、しばらく、コーヒーを飲んだ後、銘菓「博多の女(いやらしい意味じゃないですからね!)」をお土産に持たせて、見送りました。はっちゃん有難う!こうして、17年経っても色あせない思い出をつくってくれて!見送った後、私も自分用に「博多の女(名物のお菓子ですからね!)」を購入して、福岡空港を後にしました。

博多から

一度シャトルバスで博多駅に戻った私は、少し、誘惑にかられます「バスもいいなぁ」。博多から高速バスを使えば、夕方にはもう鹿児島市の繁華街である天文館です。各駅停車なら到着は夜9時ごろの予定・・・・迷う~・・・で、結果、「特急つばめ(今はもう新幹線になっているので存在しないですが、車両はどこかで走ってます)」という決断に!結局、はっちゃんとの体力勝負に負けた形で、私も最後は楽な道を選びました。博多から西鹿児島駅(現在の鹿児島中央駅)までノンストップのお休みタイム~寝ては、起きて「博多の女(とっても甘いお菓子ですからね!糖質制限NG食材ですよ!)」を食べを繰り返して、20個入りがそろそろ無くなろうかという頃に、西鹿児島駅(現在の鹿児島中央駅)に到着しました。

鹿児島

正月に帰って来ていたので、約半年ぶりの鹿児島ですが、真夏の鹿児島は久しぶりでした。真夏にフラッと帰って来る鹿児島は、大学3年の夏にニュージーランドからの留学生クリス(高校生の男の子)に会いに帰って来た時以来です。なんだか、病気が原因で帰って来たのに、ワクワク感があったのはその為だったのかも。特段、懐かしさもなく、予想外の時期に西鹿児島駅に居る事に違和感を覚えながら、久しぶりの桜島に「ただいま!」と一つ会釈をすると、実家へ向かうバス停へと歩き出したのでした。うだるような暑さの中、鹿児島弁のゆったりとした響きが、そっと心を撫でた気がした。

そして、その瞬間こそが、長い関東での生活との本当の決別の瞬間だった。


・・・・・このお話の続きは、「初めての職業訓練」にて。




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糖尿病性足壊疽の切断を回避した証明写真(グロいです)

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