2022年2月2日 本日の鹿児島県北西部は曇り。

今日はゾロ目ですね! 20220202 の日です。20220202 02:02:02 の瞬間はスマホゲームして通過しました・・・みなさんはどうだったでしょうか?夢の中ですかね。
さて、本日は哲学曜日・・なのでそれ系の話を書きます。

大航海時代の始まるちょっと前、13世紀から15世紀という時代にルネッサンスという運動が起こり、文化や芸術の再定義が行われたのは前回書きましたが、その運動の中から、今回はダンテに焦点をあてます。

ダンテ
ダンテ・アリギエーリ(イタリア語:Dante Alighieri、1265年 - 1321年9月14日)は、イタリア都市国家フィレンツェ出身の詩人であり哲学者であり政治家です。古代ローマの詩人ウェルギリウスと共に地獄(Inferno)、煉獄(Purgatorio)、天国(Paradiso)を旅するテルツァ・リーマで構成される叙事詩『神曲(La Divina Commedia)』が代表作。他にも『新生(La Vita Nuova)』という詩文集がある。ルネサンス文化の先駆者と位置付けられ、イタリア文学最大の詩人す。

『人生の道の半ばで正道をふみ外した私が目を覚ました時には位森の中に居た。』という書き出しで始まる地獄篇ですが、全体は100巻に及ぶ超大作ですので、読破するには結構時間がかかります。ですが、とても面白い作品です。七つの大罪に対応した七つの階層の表現や、当時の宇宙観などもつぶさに観測できる非常に優れた歴史資料でもありますし、なにより、ネオプラとニズムとキリスト教の融合の様子が非常によくわかる作品でもありますので、当時のイタリアの最高の知性がどういう位置にあったのかを知ることのできる大切な作品です。
無題神曲【全三篇 合本版】 (角川ソフィア文庫)


是非、一度読むことをお勧めいたしますよ♬
仏教における地獄とキリスト教における地獄や煉獄との違いに思いを馳せたり、全く違う宗教でありながら似たような世界観を持っている背景を想像したりするのもまた楽しいですよ。

仏陀は「苦より苦に入り、やみよりやみに入る」と説き、現世の精神状態が死後の魂のありようを決めると言いましたが、八大地獄という思想もあります。神曲の中では9層の地獄が描かれ、罪深き人も罪に応じた贖罪を行う事で最終的に天国に至る様が描かれていますが、聖書に描かれた地獄には、その構造について精密な描写はないので、ダンテの表現には仏教の思想も融合されているような気もするので、そういう視点で読んでみるのも面白いかもしれませんね。ダンテ後の文学や演劇に非常に大きな影響を与えているので是非・・・今の日本人が読む事で何か新しい発見があるかもしれません。