2021年9月12日 本日の鹿児島県北西部は雨。

台風が心配ですが、今の予報だとギリギリ逸れてくれそう?もう災害は御免なので来ませんように。
さて、表題の件ですが、気になるニュースをみながらアレコレ考えていました。みなさんはどのように感じるのでしょうか。

---------------以下 二つの記事を引用-----------
2021年9月2日 11時36分 のニュース
「コロナワクチン“2回接種の有効性90%以上” 国立感染症研究所」
新型コロナウイルスのワクチンの有効性について、国立感染症研究所が国内の暫定的な解析結果をまとめ、海外からの報告と同様に、2回の接種で90%以上の有効性がみられたとしています。
これは国立感染症研究所が1日開かれた厚生労働省の専門家会合で示したものです。
国立感染症研究所などのグループは、ことし6月と7月のおよそ2か月間に東京都内5か所の発熱外来を受診した1130人について、新型コロナの検査の結果とファイザーかモデルナのワクチンを接種していたかどうかを調べました。
その結果、検査で陽性だったのは
▼ワクチンを未接種だった914人のうち350人、
▼1回接種した141人のうち46人、
▼2回接種した41人のうち3人だったということで、
この結果をもとにワクチンの有効性を推定したところ、
▼1回目の接種では48%、
▼2回目を接種して2週間以上たった場合は95%などとなりました。
一方で、1回目の接種をしてから13日以内の場合は効果は確認できなかったということです。
国立感染症研究所によりますと、調査は「デルタ株」に置き換わりつつある時期に行われたため、今後「デルタ株」の影響なども調べる必要があるものの、ワクチンの有効性については海外での研究とおおむね一致する結果だとしています。
国立感染症研究所の所長で専門家会合の脇田隆字座長は「今回は解析数も限られ暫定的なデータであり、今後も適宜、評価していくことが重要だ」と話しています。


2021年9月12日 4時08分 のニュース
「新型コロナワクチン有効性 85%から90%以上 京大などが解析」
新型コロナウイルスのワクチンの有効性について、京都大学などのグループがことし6月下旬からの1か月間に報告された国内の感染者3万人余りのデータを数理モデルを使って解析したところワクチンの有効性は85%から90%以上という推定結果となりました。
この解析は京都大学の西浦博教授と国立感染症研究所の鈴木基感染症疫学センター長らのグループが今月1日の厚生労働省の専門家会合で示したものです。
グループは、新型コロナの感染者情報を集約するシステム「HER-SYS」に登録された6月下旬から1か月間の感染者3万人余りのデータを数理モデルを使って解析し、年代別のワクチンの有効性を推定しました。
その結果、ファイザーのワクチンを2回接種した際に推定される有効性は男性では▽20代から50代の世代で89.6%から93.4%、▽60代以上で94.7%から96.9%、女性では、▽20代から50代の世代で85.4%から91.8%、▽60代以上で92.6%から96.1%となったということです。
解析したデータは変異ウイルスのデルタ株の感染が拡大しつつあった時期にあたることからグループではデルタ株に対しても一定の効果が期待できるとしています。

--------------------------引用ここまで。

さて、二つのニュース、伝えたい結論は同じ「ワクチンが有効でした」という事ですが、ワクチンの有効性が95%という状態とは「ワクチンを100人が接種した時に95%の人は感染しない」という事ではなく、「1000人の偽薬のグループと1000人のワクチンのグループを分けて観察した時に、偽薬のグループから100人、ワクチンのグループからは5人の感染が確認できたので、「何もしなければ100人感染する所を5人で済んだので95%の有効性がありますね」という考え方です。
この考え方を元に9月2日の記事にあるデータから読み取れる数字だけで、未接種者を100%にした場合の倍率をかけて割合を比較計算してみると、
22

1回のワクチンで14.8%の有効性、2回のワクチンで80.9%の有効性があるとは計算できますので、記事にあるような48%と95%が何を加味した数字かは別として、有効性の計算式に則った素人概算でも一応有効性はあると言えます。では、この有効性は果たして、本当にワクチンが有効であることを示して居るのかどうかという点を考えていきたいのですが、2月17日に医療従事者の先行接種が始まり、4月12日に高齢者への先行接種が始まり、6月21日から職域接種が始まると同時に集団接種会場等での接種も始まり、徐々に接種率を増やしながら、現在は日本国民の半数が2回目のワクチンを終わったという所迄きました。記事の調査期間の6月から7月はワクチン接種比率も低い時期であり、外来患者の総数に対する比率の計算は極めて未接種者に不利なデータとなるので、この記事における有効性の計算は私個人は信頼度の低い計算だと判断しています。比較するのなら、予め同意した未接種グループ1000人と接種グループ1000人を一定の期間追跡調査して、それぞれの感染率と発症率を比較しないと正確に近いデータとは言えないと思うのですが、そういうデータではないのですよね。そう言う意味では国民の半数がワクチン接種済みとなった9月以降のデータは信頼できるかもしれませんので注目しています。
今後の感染者で、未接種と既接種で明らかな差が確認されれば、どちらかがどちらであるという結論は出そうですね。もしも、ワクチンに何の意味もなかったとなったとしても、人類の壮大な治験に参加した意味は人類にとって大きな意味を持つとは思います・・私は接種しませんが、それも含めて結果を相対的に評価するために必要なので、私とて治験参加者の一人です。

無題

9月12日のニュースの方ですが、「「HER-SYS」に登録された6月下旬から1か月間の感染者3万人余りのデータを数理モデルを使って解析」とあります。「HER-SYS」に登録できるのは保健所から番号を発行された人のみですが、3万人のデータを元に京大が・・と書かれたらさも信頼に揺るぎの無い感じですが、これも、結局有効性の計算なので、この時期は未接種者が多い時期なのであてにはなりません。予め同意した未接種グループ1000人とワクチン接種グループ1000人で何人が感染したかを調べるような比較検討をしないと全く意味がないのです。


雑感
長々と書きましたが、私が言いたいのは、「異なる権威を持ち出して、同じ結論を印象付けるのは、何か意図があるのではないか?」という事。両記事とも最後は「デルタ株の始まりの頃のデータだから、ワクチンはデルタにも効くと思うよ!」と結ばれている点をみても不自然さ極まりないですね。大丈夫か?NHK。そして、最初の記事では極めて具体的な数字を挙げていますが、2個目の記事では3万人の何を分析したのかさえ書かれていません・・・そして、このような抽象度の高い情報程、深層心理に残り易い・・・その内、東大あたりの記事でダメ押ししてくるのかな?
ともあれ、ワクチン打つも良し、打たないも良し、個人個人が良く考えて、後悔せずに一番安心して日々を過ごせる選択をするのが一番大事だと思います。今始まりつつある、ワクチン差別でどちらかが悲しい思いをすることがないように皆で今から考えて欲しいと思う今日この頃です。