2021年6月2日 本日の鹿児島県北西部は曇り。

今回は透析中に書いています。透析しながらネットに繋がれるというのは本当に良い時代です。4時間が全く苦になりません。さて、先週休載致しました哲学記事を書いて参ります。

孫子
孫子と聞くと、人の名前と思いますが、実は「孫子」は兵法書の名前で、書き始めたのは孫武という人。その時代の人達によって色々と肉付けされて、13編から成る戦いに関する書物として完成されました。『孫子』『呉子』『尉繚子』『六韜』『三略』『司馬法』『李衛公問対』という武経七書の一つとして、現代に語り継がれています。
無題


内容
以下の13篇の項目で戦争時の在り方について述べられています。

計篇 - 序論。戦争を決断する以前に考慮すべき事柄について述べる。
作戦篇 - 戦争準備計画について述べる。
謀攻篇 - 実際の戦闘に拠らずして、勝利を収める方法について述べる。
形篇 - 攻撃と守備それぞれの態勢について述べる。
勢篇 - 上述の態勢から生じる軍勢の勢いについて述べる。
虚実篇 - 戦争においていかに主導性を発揮するかについて述べる。
軍争篇 - 敵軍の機先を如何に制するかについて述べる。
九変篇 - 戦局の変化に臨機応変に対応するための9つの手立てについて述べる。
行軍篇 - 軍を進める上での注意事項について述べる。
地形篇 - 地形によって戦術を変更することを説く。
九地篇 - 9種類の地勢について説明し、それに応じた戦術を説く。
火攻篇 - 火攻め戦術について述べる。
用間篇 - 「間」とは間諜を指す。すなわちスパイ。敵情偵察の重要性を説く。

雑感
ソフトバンクの孫正義氏やマイクロソフトのビル・ゲイツ氏の愛読書としても知られる孫子ですが、ボリュームはそんなにないので、一度は触れて欲しい作品でもあります。エッセンス的には「いかに戦わずして勝つか」が凝縮された内容なので、実生活にもビジネスにも、本当に戦争をするときでも大いに参考になると思いますよ。西洋でクラウゼヴィッツによって戦争論が書かれるまで、この分野が育たなかったのは、ローマ一強だったからでしょうけど、今のビジネススタイルを比較してもそういう歴史的な背景が関係するよう感じます。ちなみに戦争論はかなり読みにくい本なので、読まなくて良いかも?w
ともかく、孫子は是非♫